昨日は本当に長い一日でした。
朝8:45の議会運営委員会の傍聴から始まり、17:20に広報広聴委員会関連の雑務を終えるまで、まるまる一日、議会尽くし。
・臨時会2日目(最終日)、
・総務経済常任委員会、
・議会広報広聴委員会 と続きました。
「開かれた議会」を目指す一人として、''恥ずかしい''と感じるほど、傍聴席やYouTubeでご覧いただいた町民の方にとっては「何が起きているの?」という一日だったと思います。
「何の話??」という方は、こちらのYouTubeライブアーカイブから観れます。
(なぜか配信が2つに分かれていて、内容が重なっている部分もあり非常に時系列が追いにくいですが…この辺の改善は今後の広報広聴委員会の仕事です!)
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予めお伝えしておくと、今日の投稿はいつにも増して長いものです。
「判断が難しい局面」だと感じた時に、その時点での自分の意見を伝えておかない事は、人間としても議員としても無責任だと思っています。
なので、今日はひとつずつ、私の立ち位置から頭の中まで解説して行きたいと思います。
今皆さんが知りたいのは、そんな事なのではないかな?と想像して。
お付き合い頂ける方が居たら嬉しいです。
まず、私個人がやったことと立ち位置の主なものを挙げると、
1️⃣ 本会議内での賛成討論(補正予算案に賛成)
2️⃣ 常任委員会での委員長辞任を認める討論(辞任に賛成)
3️⃣ 新委員長選任時の討論(意思を確認の上で賛成)
4️⃣ 監査委員を議員から選ぶ(議選)かどうかの再討議(前回に続き議選反対)
(※ここで大きく議会が動いたのですが、そちらも後述します。)
5️⃣ 小中一貫校に関する教育委員会への質問
6️⃣ 広報広聴委員会への参加(次回議会だより編集長に選任)
となります。
以下、解説です。
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①補正予算案への賛成討論
個人的には、この補正予算案に対して反対討論が行われるという予想はしていませんでした。
反対討論は、「この議案(今回は予算)は通したくないです!」という表明です。
そして、本会議開始直前に、予想に反して反対討論がある事を知りました。
ただ、その時点では、私は賛成討論を考えてはいませんでした。
中継をご覧の方になった方はご存知だと思いますが、私は急遽、賛成討論を申し出ています。
本来であれば、事前告知(出来れば前日までに)と伺って居ますので、異例だという事は理解していますが、「絶対ダメ」ではない。
先輩議員の方に「これ、反対討論の内容が腑に落ちないので賛成討論してもいいですかね?」とお聞きしました。
「いいよ、やってみたらいいよ!」と言ってくださった同僚議員に感謝しています。
そして、突然の発言を許可してくださった議長の采配に、心から感謝しています。
発言の内容としては、「総務省の制度を利用した地域活性化起業人」に関わる物です。
(今現在の真鶴町は、この"起業人"を全国で一番受け入れている自治体だそうです。)
日々、起業人の方々と接して来た中で感じて来たのは、'町としての持ち出しは最小限で、能力や知見、経験が豊富な方に町の一員として働いていただけるという制度' だということです。
地方自治に強い村上総務大臣のお会いし、地方力の強化を目指していらっしゃることを直接伺った事のある私としては、(この点においては)国の方向性は間違いではないと思い、是非受け入れを強化して欲しいと考えて来ました。
正直なところ、真鶴町にとって起業人を受け入れるべき最も大きな理由としては、「役場職員の人員不足」だと感じています。
これは執行部の方々の「表の言葉」ではなく、日々役場職員の方々から、リアルな生の声として届く悩み事でした。
町として15人の起業人の受入れは、人員不足の解消という意味でも、役場機能の向上を目指すという意味でも、大変ありがたい事だと感じています。
とはいえ、反対討論をした同僚議員の方のご意見に完全に反するするものではなく、私も「実績を拝見したい」という思いはありますので、(それも一朝一夕で出るものではないので難しいのでしょうが)業務内容と結果をわかりやすくご報告いただく事は必要だと感じています。
この【業務内容と結果の見える化】は、役場にも議会にも同じく求めて行きたいものです。
(議会側の'中の人'が出来るひとつの案として、私はこのブログやYouTubeをやっています。)
ちなみに本会議では触れませんでしたが(…すみません、カッコよく書いてしまいましたが、突然の発言にド緊張していて失念していましたが、苦笑)、この補正予算案には、私たち新人議員への貸与物にまつわるエトセトラも計上されていました。
日々勉強に使わせていただいている物が没収!となってしまっては大変でしたね。
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②常任委員会での委員長辞任を認める討論(辞任に賛成)
この前の大切な事象として「議選監査の候補として選ばれた方の"監査委員選任の辞退"」がありました。
それを受けて、再度監査委員に関する協議が必要となり、当時の委員長から委員長辞任の申し出がありました。
辞任の理由として当該委員が話されていたこと、補足として同僚委員の方がおっしゃっていた事は、どれも納得の行くものでした。
(※ややこしい、かつ、それがどうした?という話ではあるのですが、「本会議中=議員」「委員会中=委員」と呼びます。)
私は主に法的観点に立って「ご本人の自由意志によるもので、私たち他の議員(委員)が止めるものではない」とお伝えしました。
ただ、この間、「すぐ辞めればいいという前例を作ってしまう」というお話が同僚委員から出ました。
そのため、(録画には含まれない)委員会後にではありますが、
「私たちが前例としないようにしましょう。慣例にしなければいいんです」とお伝えしました。
(議会が「慣性の法則」に従って動いていることには、たった半月の議会議員生活を通しても驚きを隠せません。
「変えなくてはならないところは、沢山ある」
この後の議論の中でも、大いに実感することとなります。 )
とはいえ、「やりたいと思ってない人」が委員長を続けることこそ、議会にとって不健全です。
それほどに重責を負う仕事です。
私は委員長の辞任の意思を尊重しました。
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③新委員長選任時討論(副委員長と新委員長の意思を確認し賛成)
帰宅してビックリしたのですが、何故かこの部分がYouTubeの放送には載っていませんでした。
あれではご覧になっていた町民の方が「どういうこと?」という印象を持ってもおかしくありません。
しっかり配信されるべきものだったと思います。
まず、委員長の辞任の決を経て、新委員長の後撰(こうせん・ごせん=後任を選ぶ事)へと話は移りました。
(※私は臨時委員長のご発言を聞いて'後撰'だと思いましたが、'互選'かも知れません。間違っていたら申し訳ありません。)
ここで3名が他薦されます。
1名は副委員長、もう1名は委員、もう一名は辞任されたばかりの(旧)委員長です。
(旧)委員長に関しては、後撰に関わるべきではないというご本人の意思で退席されています。
そして、YouTubeの中継はここで終わっています。
ここからの記述は私個人の記憶となり(その後の議論の重さと脳の疲弊も相まって)、事実と違う部分があれば申し訳ないのですが…
まず、同僚委員と議会事務局から副委員長への委員長就任の意思があるかの確認が行われました。
副委員長には委員長拝命の意思がなかったため、新たに選任する必要があります。
そこで、もうお一人の他薦を受けた委員に私が意思確認が行いました。
非常にほがらかに「皆さまが推挙くださるならば」というお応えであり、委員会からも他の声は上がらなかったので、その方が新委員長となりました。
ここで中継は再開されたようです。
そして、この方はこの後の議論に再び出てくる「議選監査委員となるはずの方」でしたが
(まだ議案提出されたわけではないので選任された方ではなく、候補となった方です)、
この新委員長選任の流れの中で、実はこちらもとても大切になります。
法的にも、実務的にも、「監査委員と常任委員会の委員長の兼任は不可」だからです。
(地方自治法 第196条の監査委員の項にあります。ちなみに、議長・副議長・特別委員会の委員長も兼任不可です。)
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④議選監査委員を置くか置かないかの再討議(一貫して議選反対)
これが、非常に難しいものでした。
私の知識不足により'アウトソーシング論'への物言いもありました。
制度の成り立ちとして行政執行機関の一部ではあるものの、「独立した機関」であるという認識でしたが、帰宅して調べ直したところ、この部分の読み解きは非常に難しかったです。
やはり、間違っているのかも。 勉強を続けます。
それはさておき、ここで大きく議会(大きな意味で)が動きます。 「横槍が入ったことによって前候補が辞退せざるをえなかった」という話になって行くのです。
そこで私は、なんの根拠もない話を元に議論が進んでいくのは非常に危険だと思いました。
そのため、「あくまでも議選かそうでないかの話をしたい」とお伝えしたつもりです。
そして、「あれ?議会から選ぶとしたら、監査委員の候補は他に誰がいる?」という疑問も私の中で首をもたげます。
内部の話をすると、監査委員と兼任不可の委員は10名中6名、監査ができるのは残り4名です。
でもここを攻めたくはない。
なぜならばどうしても個々の素養の話になってしまうからです。
その残り4名の中の一人である私についてお話させていただくと、私は自営業者ですし、雇用を生んでいた経験から、簿記ができる必要がありました。
ただ、残念ながら完璧な複式簿記ができるかと言うと、自信はありません。 そのため専門の方に確定申告などではお世話になるわけです。
でもそれはあくまでも最終チェックであり、丸投げをするものではありません。
パソコンの使用状況に関しても比較的多い方ではあるとは思いますが、専門性があるというほどではなく、加えて議会への理解、行政への理解という点で見てもあまりにも'ひよっこ'です。
町一つを監査するという場合に「ぜひ私に」とは、(とてもじゃありませんが)言えない実力です。
前回までお伝えしていた議会の中立性、公平性、人間関係による問題が起きる懸念に加えて、同僚委員が仰っていた「守秘義務」と言う観点でも、今からガイドラインを作るには時間がない。
(民間企業の守秘義務の範囲は本当に広いです。私自身も自身の事業を遂行する上で何度もこの守秘義務に悩まされてきました。地方自治法199条に照らし合わせて、議会議員の守秘義務となっても、知り得た情報は一生涯続くと読めます。)
一般質問ができなくなったら、議員になった意味が!!とも思います。
「皆さんの声を届けたい」と言う最も大切な職務が履行出来なくなるなんて…
やはり、お受けすることは出来ません。
そんなことを考えている中で、同僚議員から「じゃあ誰がやるのよ!」と言う意見も出ました。
おお、さすが、なんて思ったりもしました。
私は「それは言ったら失礼だ!」と思っていましたから…あの場で発言されたことに驚きました。
委員会の中では、できる限り感情・心情を排除して、(まだまだ勉強不足ではあるものの)法的根拠に則ってお話をさせていただいたつもりです。
挙手による確認を経て、議員からの選任は行われない方向で話はまとまりました。
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さて。 問題はまだ残っています。
ここからは私の行動・言動ではありませんが同僚議員が、その後の本会議において、「横槍(クレーム)を入れたのは誰だ?どこだ?」と執行部に詰め寄りました。
再三申し上げますが、その時点では何の確証もありません。
議選監査委員として推薦されるはずだったご本人は、公式には「辞退」という発言のみで「クレームが入ったのか?」「誰からどのように入ったのか?」を、委員会の場でも議会の場でも仰っていませんでした。
また、本会議の追加議案(議選しないという条例の制定)については、だいぶ前(1回目の臨時会の前)から「議選でも、識見のみ(議選なし)でも、どちらになっても良いように書類を準備してあります」と議会事務局から聞いていました。
なので、私は追加議案の内容について特段驚くこともなかったのですが、異を唱えられた議員の方々はこの'かなり前からどちらも用意されている'ということをご存知なかった可能性があります。
そして、'さっき決まったばかりのはずの事が完全にお膳立てされていた'と感じたのではないでしょうか。
同じ条例の改定案の制定について、同じ議会議員でありながらこの情報が届いていなかったとすればそこは確実に改良されるべきです。
そのほかに色々あったとして、全ては議場外でのこと…
これは非常に難しい点ではありますが、根拠のない(しかもレコードもない)事を深ぼった場合、議会にとっても町にとっても、ただの「傷」では済みません。
訴訟問題にもなりかねない事案です。
その点を非常に憂慮しました。
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そして、休憩時間中にはかなりの数の報道の方が、関係しそうな各議員にも真鶴町長にもインタビューされていることは確認できていたので、何らかの情報が別に出ることは考えられました。
(私にもインタビューしてくれないかな、記事として面白くはないけど。そんなことを考えていました。)
その情報が、今朝出てきたと言う形です。
⑤〜⑥ その他の動き
常任委員会では小中一貫校について準備委員会がご用意くださったものへ質問し、 広報広聴委員会では次回の『議会だより』編集長に任命されました。
今回は間に合いませんが、議会広報は「広く伝える広報」と「深く聴く広聴」の両面から刷新していく予定で、その他にもチャレンジングな変更が加わっていく予定となっています。
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「公に発することができるような情報なのか?」これは、これからも考えて行きたい事ですが、
この数日で感じたのは、「真鶴町議会の危うさ」です。
具体的には以下の3点です。
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1. 議会が「感情頼り」になってしまっていないか?
昨日1日を通して、同僚議員の方々は、ひたすら怒っているように見えました。
「どうなってんだ!」と。(あくまでも私の主観です)
しかし、もしそうだとするとここには大きく異議を唱えたいです。
そのような中で一つの町を動かす議論をする、そして議案の可否を決めていくのはとても危険です。
理論で、理屈で、ルールで、その上で「言葉で戦って行くのが議会議員と言う職業」だと思っているからです。
一時の感情で町が動いてしまっては、町民の方に申し訳が立ちません。
経験豊富な同僚議員の方々に '勉強で追いつけるのか' はわかりませんが、'理論' は '知識' がベースです。
これからも頑張って行くしかありません。
2.「可否の理由が見えないこと」を認めているのではないか?
例えある一方から見たら極端な考え方に見えても、民意を得て議員となった方々の間での討議であり、それぞれの問題提起です。
意見がある上の「賛成」「反対」は町の方にも伝わるはずです。
これがしっかり見えてこないという場合の不信感の方が、よっぽど議会にとっては痛手となるのではないのでしょうか。
同僚議員の皆様には、ぜひ具体的な根拠や事例に基づいてご自身の意見(もしくは町の方の意見)を述べ、その上で可否の挙手(非挙手)・起立(不起立)をしていただきたいです。
少なくともこの一点においては、私は今のところ職務を全う出来ているのではないかと考えています。
私自身も変化に手をこまねいているのではなく、あまりご自身のご意見を仰らない方々にも議論の場に立っていただけるような働きかけをしていきたいと思います。
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3.情報が平等に届いていないのではないか?
「聞いてない」「知らない」
議会内でも、それは大きな亀裂を生みます。
昨日も、もしも議員全員が同じ情報を受け取っていれば、問題とならなかったこともあるのでは?と感じています。
そして議論の方向性も変わったのでは?
議会を「外に開く」前段階として '中に開かれていく'必要性があるのではないかと感じています。
仲良しこよしを目指したいわけではなく、人と人として、お話し合いができる関係であることが必要ではないかと。
私は全員が喜んでお話ししてくださるほどできた人間ではありませんが、それでも、皆さんの人となりや基本的な考え方・望んでいる町の方向性など、必要だと思うことをお聞きできるよう積極的にアプローチしていきたいと思います。
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最後に。
このブログを書くにあたり、非常に頭を悩ませました。
それは「書けない事がある」からではなく、「どう書くと私の中での真実が伝わるか」の整理が難しいと感じたからです。
今日の報道を経て、より難しさを感じています。
私はやっぱり、今も普通のお母ちゃんです。
「ちょっと一旦落ち着いて話しませんか?」
「こんなことしてたら、町の方は議会が嫌いになっちゃうよ」
「これじゃ町の方は大混乱だよ」
これが、普通のお母さんとしての私の感覚です。
そんな私の '議員' として立ち戻る場所は「町民の利益になるか」、その一点です。
議会のやっていること、行政のやっていること、それがあっている・間違っているの物差しは、
「法令」「規律」そして「町民利益につながるか」の観点のみで見ていくつもりです。
闇雲に不安や分断を煽る事はしたくありません。
同時に、偏りによる判断ミスがあってはなりません。
普通のお母ちゃんではあるものの、どんどん突っ込んでいって、研鑽を積むつもりです。
それが町がより良くなるために絶対に必要な事であり、私の仕事だと思うからです。
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予定していたよりさらに長いブログとなりました。
ここまでお付き合いいただいた方!
貴重な時間を割いてくださり、本当にありがとうございました。
↓昨日のショート動画はこちらから
(夕刻の撮影で画質が粗く申し訳ありません💦)
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