【「私たちは、どうする?」ごみ袋1枚135円。北海道北見市のニュースを見て】2026/10/5(月)記録

今日、北海道北見市のニュースを見ました。

45リットルの指定ごみ袋が、1枚135円。

10枚で1,350円。


指定ごみ袋1枚が135円 人口減で財政危機の北海道北見市 歳入増向けあれやこれや(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース


これだけを見ると、

「ごみ袋、ずいぶん高い所があるんだなぁ…」

というニュースに見えるかもしれません。


でも、内容を読んでいくと、これは単なる「ごみ袋値上げ」のニュースではありませんでした。


北見市では、人口減少や物価・人件費の上昇、公共施設などの維持負担が重なり、このままだと「毎年30億円以上の財源不足が生じる」として、現在、大規模な改革に取り組んでいるそうです。


ごみ袋も、今月から45リットル10枚900円だったものが(元々お高いですが…)、

1,350円になりました。(なので、1枚換算で135円。)


公共施設の削減や保育園の閉園なども進められています。


北見市は、2006年の合併当時には12万人を超えていた人口が、現在は約10万6千人。

広大な市域の中に道路や上下水道、公共施設などをたくさん抱えています。


人口が減っていけば、働く人や消費する人も減り、税収などの収入を増やしていくことは難しくなっていきます。


でも人口が1割減ったからといって、道路が1割短くなるわけでも、水道管が1割なくなるわけでもありません。

使う人が少なくなっても維持費が同じように減ってくれるわけではない。。


そこに物価高騰、人件費上昇などが重なります。


北見市自身も、これまで基金(いわば自治体の「貯金」のようなもの)や、市債でやりくりしながら予算編成を続けてきたものの、人口の減少やインフレの中では持続が難しいとして、2025年度から2027年度までを「集中健全化期間」としています。


ここまで読んできて…

私は、どうしても真鶴町のことを考えてしまいました。


もちろん、

北見市と真鶴町は、自治体の規模も、面積も、置かれている条件も全く違います。


ですから、

「北見市がこうなったから、真鶴町もこうなる」

と言いたいのではありません。


いたずらに「財政危機だ」「破綻間近だ」と不安を煽りたいわけでもありません。


ただ。


数字を見ていくと、

「これは遠い北海道だけの話ではないな」

と思う部分が、いくつもありました。


北見市が本格的な財政健全化に踏み切る前に抱えていた課題の一部と、真鶴町が今抱えている課題には、重なるものがあるのかもしれないな、と。


①真鶴町の「貯金」はどうなっているのか


「財政調整基金」とか言われると、意識が宇宙まで飛んでいってしまう人が居るかもしれません。

(何を隠そう、私が元々そのタイプです。漢字が4つ以上続く表記はご遠慮いただきたい…)


これは簡単に言えば、町に何かあった時や、予算を組む際に財源が不足した時などに使う、町の大切な「貯金」です。

行政では「貯金」ではなく「基金」という呼び方がなんですよね。


2025年度末の見込みは3億6,000万でした。


ところが2026年度当初予算(今年1年の最初の予算)では、そのうち2億8,500万円を取り崩す予定になっていました。

当初予算どおりなら、2026年度末の残高見込みは、7,500万円。(ざっくり)

約8割を一年で取り崩す予算です。


もちろん当初予算ですから、実際には年度途中の歳入や不用額、決算後の積立てなどにより、この数字どおりになるとは限りませんし、

町も、「決算期の積極的な積立てなどが必要だ」としています。


ただ、町自身が

「短期的・中長期的に慎重な対応が必要」

としていることは、しっかり受け止める必要があります。


一方で、町の借金である「町債」は、2025年度末約25億4,500万円から、

2026年度末に約24億5,200万円へ減る見込みです。

ですから、

「借金がどんどん増えて大変だ!」

という状況ではありません。


ここは、きちんと分けて考えなければいけないところです!


②これから必要になるお金があります


私がずっと気になっているのが公共施設です。


真鶴町が今年3月に改定した「公共施設等総合管理計画」には、かなり重い数字が書かれています。


道路や建物など、(一般会計・特別会計と分かれてますが)維持する公共施設について、

将来必要になる更新費用は平均して、

年間5億円(またざっくり)

それに対し、充てられると見込まれる財源は、

年間2億円(こちらもざっくり)

つまり、差額は、

年間3億円。。。


もちろん、これは「来年度3億円足りないよ!」という意味ではありません。

何十年にもわたる施設更新費用を平均化した試算です。


でも町自身が、

「今ある施設を、この先も同じように持ち続けるのは難しい」いうことを数字で示しているんです。


計画では、道路、橋、漁港など簡単には減らせないものを優先した場合、建築物系公共施設に使える財源はさらに限られることも示されています。


だから今後は、

何を残すのか。

何を一緒にできるのか。

何を長く使うのか。

何を手放すのか。


そういう、決して簡単ではない話を町全体で真剣に考えなければいけないんですよね。


③水道問題は経験済み


未来の話だけではありません。

今年、真鶴町では水道料金の改定が行われました。


町の経営戦略によれば、料金改定をしなかった場合、2026年度中に資金ショートする見込みでした。

「どう見ても、上げるしかない」私も議員としてその判断に加わりました。


必要な料金収入を計算すると本来は平均58%の改定が必要という試算でしたが、町の経営努力などを前提として、平均34%の改定となっています。

(ただし2026年度は国の交付金による減免があるため、実際の今年度の全体改定率は約26%まで緩和されています)


それでも、現在の見通しでは2030年度には再び100%を下回り、その後も将来的に厳しい年度が見込まれているため、今後も概ね5年間隔で料金水準を検証していくことになっています。

(水道の会計は「独立採算制」で、どっかから持ってくる!という手は乱用できなくて、基本的に皆さんの水道料金で経費を賄わないといけないんです。)


つまり、「今年水道料金を上げたから、これで水道問題は終わった」

ということでは全くありません。


古くなった水道管を更新していくという、大きな課題も続きます。


④新学校の建設


2026年度の当初予算は、一般会計(水道とかの企業会計を除く)で45億7,300万円。

過去最大の予算規模です。

その中には、新しい義務教育学校の実施設計費も含まれています。


私は、新しい学校をつくることそのものを、財政だけで考えるべきだとは思っていません。


子どもたちが過ごす場所、地域のみんなも過ごせる場所。

人の歴史を作っていく場所です。


良い教育環境を作る、老朽化の進む公共施設を多く持つ真鶴町に必要な防災拠点。

そこには地域の未来が詰まっています。


お金だけでは測れない価値があります。


でも同時に、

「建てられるか」だけではなく、建てた後も町が無理なく暮らしていけるか。

そこまで考えるのが、行政と議会の責任だと思っています。


学校。

公共施設。

道路や橋。

上下水道。

高齢者福祉。

子育て。

公共交通。

防災。


どれも、

「要らない」

とは簡単に言えないものばかりです。


だからこそ難しい。


⑤人口が減っても、町を諦める必要はない


真鶴町の人口ビジョン(2025年策定)では、国勢調査等をもとにした推計の一つとして、

2025年 6,152人

2030年 5,576人

2035年 4,993人

2040年 4,412人

という数字が示されています。


数字だけを見ると、少し怖くなります。


さらに、2026年現在、既に6000人を下回ったとなると(2025年の国勢調査の速報値で5971人です。住基とは異なります)、

人口減少は「いつか来る未来」ではなく、もう目の前の現実なんだな、と感じます。


でも私は、

「人口が減る=町に未来がない」

とは全く思っていません。


むしろ、小さな町だからこそできることもあります。


小さいから、変化に気づける、はず。

小さいから、町民と行政が直接話せる、はず。

小さいから、大きな自治体より早く方向転換できることもある、はず。


そして何より、

「まだ選べるうちに考えられる!」

これは、とても大きなことだと思います。


北見市のニュースにも、希望がありました。


財政を健全化することために「削る」だけではなく、道路や公園などへのネーミングライツ(企業や団体に広告として名前を付けてもらう)で収入を得たり、地元企業と開発した窓口システムを他自治体へ販売したり、ふるさと納税を強化したり。


昨年度はネーミングライツで約1,280万円、また、独自の窓口システムを販売することで約2,200万円の収入につながったそうですよ!


これ、とても大切なことだと思うんです。


財政を立て直すことは、

「何を削るか」だけを考えることではない。


何を生み出せるか。

町にあるものをどう活かすか。

民間とどう力を合わせるか。

無駄をなくしながら、大切なものにはきちんとお金を使う。


そして、

「ここだけは絶対守るんだ!」

というものを町民みんなで共有する。


そんな作業なんだと思います。


⑥財政は「数字の話」ではなく、暮らしの話


ごみ袋が1枚135円になる。

保育園が閉じる。

公共施設がなくなる。

水道料金が上がる。


小難しい言葉ばかりが踊る「財政と数字」は、最後には必ず私たちの暮らしにやってきます。


だからこそ、

「難しいから行政に任せておけばいい」

ではなく、


町が今どんな状態にあるのか。

これから何にいくら必要なのか。

そのために何を優先するのか。


できるだけ早い段階から、町民の皆さんにも見える形にして、一緒に考えていく必要があると思っています。


私は、不安を煽りたいのではありません。

むしろ逆です。


私たちが希望を見るために、現状を知ることが重要だと思っています。


本当に怖いのは、数字を見ないこと。

問題を先送りすること。

感情や空気で判断すること。

最終的に選択肢がなくなってから、「仕方がありません」と町民の皆さんに(もちろん自分にも、家族にも、です!)負担を強いること。


北見市も、一日で今の状況になったわけではありません。

真鶴町も、一日で財政が悪くなるわけではありません。


だからこそ。


今ならまだ、考えられる。

今ならまだ、話し合える。

今ならまだ、選べる。


私は町の議員として、これから学校建設をはじめとした大きな事業だけでなく、基金、町債、公共施設、水道、下水道、人口推計などをバラバラに見るのではなく、

「この町を10年後、20年後まで続けていくために、本当に大丈夫なのか」

という視点で見続けていきたいと思っています。


必要な投資はする。

守るべきものは守る。


将来の子どもたちに、

「どうしてあの時、誰も考えなかったの?」

と言われるような町政にはしたくありません。


今日見た、

「ごみ袋1枚135円」

という衝撃的なニュースは、

遠い北海道の話のようでいて、

私たちの町のこれからを改めて考える、大切なきっかけをくれました。


未来を怖がるのではなく、未来を選べるうちに!

町のみんなで、考えていきたいです。


皆さんのご意見、これからも聞かせてください。


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