選挙活動に関する公費負担について。

「町議会議員って、普段どんな仕事をしているの?」

「どんな風に毎日を過ごしているの?」 

そんな素朴な疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。


私自身、町民としてもずっと'謎'に感じていた部分でした。

だからこそ町議会議員とならせていただいた今、

「その謎を解きたい、そして伝えたい!」という思いで、

各種SNSや動画を通じて頻繁に発信していこうと決めています。 


議員になってわかったこと、その1は...「想像以上に多忙である」ということ。


 9月30日に任期が始まってから、平日に '議員としての動きが何もない日' はまだ一日もありません。

土日も、町の行事や式典などに '来賓' としてお声掛けをいただく機会が思ったより多くあります。 


この数日は『議員必携』(全国町村議員会館発行)という本を読みつつ、四苦八苦しながら「収支報告書」を作成していました。

これは、選挙の際に使ったお金の出納を、選挙管理委員会に報告するためのものです。 


 その中には'公費負担分' の明記が含まれます。

 '公費'とは、候補者本人や所属団体からではなく、'税金から賄われる選挙費用' のことを指します。


国政の解散総選挙ともなれば、公費負担の金額はおよそ500億〜700億円。

それが私たちの血税から捻出されるのですから、「それってどうなの!?」と疑問がわくのは当然です。 


真鶴町議会議員選挙の場合、選挙管理委員会から伝えられた1人あたりの選挙費用上限は約155万円でしたので、もちろん国政の規模には遠く及びませんでが、その中に公費負担分が含まれているんです。 


公費負担の対象は以下の通り。

・街宣カー賃料(1日16,100円が選挙期間の5日分)

・街宣カー燃油料 (1日7000円が上限)

・運転手代 (1日12500円が5日分)

・選挙ポスター(42枚分)

・選挙ビラ(1,600枚分) 


その他の選挙事務所賃料や事務所や街宣カーの看板代、ユニフォーム、お弁当やお茶といった飲食費などはすべて自己資金となります。 


 私はポスターもビラも公費で作成し、街宣カーも使用させていただきました。

街宣カーに関しては「うるさいよ!」と直接お叱りを受けたことも何度もありましたし、ここ数日もそんなお声をお聞きしました。

正直そのお気持ちはよくわかります。

私自身、これまでそう感じてきた側だったからです。 


ただ、結論として「この方法で良かった」と今は思っています。

その理由を以下にまとめてみたいと思います。


 このブログを読んでくださっている方の中にはご存知の方も多いかもしれませんが、選挙直前、私は血液の病を患い、一時は立っているのもやっとという状態になりました。

救急搬送され、「命の危険もあるかも」と言われたとき、改めて自分に問い直したこと。

「私はそれでも本当に、町のために働きたいのか」。


 その答えが「YES」だったことに加えて、体調や支援してくれる方々の安全を考えた上で、街宣カーを使う決断をしました。

今思えば、それが最も現実的で、誠実な選択だったと思うんです。 


そして、供託金だけでも「15万円」です。

供託金は一定の得票があれば返還されるものだとはいえ、選挙準備費用と同時期に収めなければならないお金です。

準備費用と合わせれば相当な負担…。

 「たった15万円、されど15万円」!

パートで働くお母さんなら、この感覚がわかっていただけると思います。


 さらに、応援してくださる方々の水分補給やおにぎりくらいは用意したい。

これは人として、当たり前の感覚なのではないでしょうか。

でも公選法に則ってホワイトにやろうとすれば、それ以上のことは一切できません。 


一見厳しいルールですが、私は今回の選挙で「これは優しさでもある」と感じました。

なぜなら、公費や選挙費用上限は「意思ある誰もが出馬できるための制度」だからです。 

恥を承知で言うと、公費がなければ私はまず立候補できませんでした。


 もちろん、許可された満額を使うことはせず、可能な限り節約しました。

それでも自己資金の負担は大きく、

「誰でも出られるけれど、簡単ではない」と実感する事になりました。


今回の選挙では、公費を使わずに戦った方、どこまでも一人で挑まれた方、後援会を持つ方など、多様なスタイルがありました。

私はその姿から、多くの学びを得ることができました。 


ただ、私には選挙の“三種の神器”といわれる「地盤・看板・鞄」

(・地盤…土地の人であったり、親族を含む関係性のある方が多い状態で支援団体や後援会を含む

 ・看板…家柄やこれまでの経歴や職歴が申し分ない方、著名人や元々公人の方など

 ・鞄…シンプルに資金力、後援会費や寄付、自己資金の額が多い状態)

が何一つありませんでしたから、やはり今振り返っても「この方法が最善だった」と言えると思います。 



 ここ数日は先述の『議員必携』を読みながら、「人間らしさはどこに?」と思うこともしばしば。

「お願いをしてはいけない」「お礼を言ってはいけない」

そんな一文があり、「それって人としてどうなのですか?」と思ったりします。

皆さんは政治家さんって偉そう!と感じたりしませんか??(私だけですかね…苦笑)

この「やってはいけない」、政治に関わりがない人間が知ることはほぼありませんもんね。

なぜこれが正解とされてきたのか、沢山の政治家さんのご意見を伺ってみたいです。


 それでも今は、学びの連続です。

'ひよっこ議員'として、ひとつずつ理解を深めていこうと思います。


 明日からは臨時議会が始まります。

「やるべきことを、当たり前にやる。」皆さんに約束したことを、しっかりやって行きます。

そのうえで、多数決の中でも 'より良い方向' へ進めるように調整していく。


時にそれが難しく感じることもあるでしょう。 

そんなとき、私が戻りたい場所はいつもここです。

「ただただ、真鶴町が好きで、みんなの未来を明るくしたい。」 


この原点を胸に、これからも議員活動を続けていきます。 


※添付は先日の''青空お話会''の様子です。

投開票日の翌々日、まだ声がガラガラです。苦笑


堀あんなからの手紙 -WEB-

真鶴町議会議員の堀あんな が、 親しい人に手紙を綴るように 真っ直ぐに今の '自分' と '真鶴町に願うこと' を届けます。

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