【水道・学校建設・大掃除 - 常任委員会を終えて】

 昨日の総務常任委員会では、かなり深い議論が交わされたのではないかと感じています。

この議会での議論を踏まえ、1月の臨時議会においてどのような議案が上程されるのかは、最終的には執行部の判断を待つこととなりますが、本日は、これまでの議論の中で私自身が感じてきたことと、昨日の委員会での出来事について書きたいと思います。



 先週末、土日で長野県に帰郷した際、ひょんなことから水道料金の話になりました。 

実母が「うち、水道料金上がるんだよー」と話したところ、同行していた主人がすかさず 「今の杏奈の前では'水道料金'は禁句です!」 と母に言うほど、私自身ずっとナーバスになっていたのも事実です。


 「個人としての想い」と「議員として発言すべきこと」は違う。 この議題を通じて、そのことを痛烈に感じ続けてきました。


 まず、真鶴町の水道料金は値上げするしかない。 

これは選挙の時から、私は公に言い続けてきたことです。 

それで支持を失おうが、大反対されようが、この町を守るためには、一度きちんと黒字化できるところまでの値上げを行い、そこから抜本改革を進めるしかない。

ずっとそう感じてきました。


時に他町も巻き込む議論だからこそ、町内の気運の醸成は本当に大切です。

それにもかかわらず、もはやそのための十分な時間が残されていない。

議員にならせていただいてから、調べれば調べるほど悩みは深まり、頭が爆発しそうになることも何度もありました。 (動画内で触れている広域連携については、後段で改めて書きます)

 ↓選挙時の動画はこちら


 一町民としての個人的な要望や願望がないわけでは、もちろんありません。 

 我が家は平均して月に22〜23立方メートルほど水を使っています。

1日に3回洗濯を回すこともありますし、毎日目一杯遊んでくる5歳児に「お風呂に入らないで」と言うこともできません。

トイレを節水仕様に変えたり、タイマーを設置してみたりと試行錯誤してきましたが、改定案の自宅の項を見て、上がって欲しくないなぁとため息をつく… 

これは、きっと町の皆さまも同じだったのではないでしょうか。


 そんな思いを抱えながら迎えた常任委員会。

難しい委員会になるだろうという予感はしていました。


 これまでの議論や、個別にお話をする中でも、それぞれが抱えている思いや立場が相当に違うことを認識していたからです。


 ただ、「58%の値上げをしなければ、令和8年度には資金ショート=事実上の破綻に至る」という現実を変えることはもう難しいわけです。

 その中で、 どうやって現町民に負担をお願いするのか。 そして、将来世代に過度な負担を残さない水道企業会計をつくれるのか。 

 その一点だけを胸に、委員会に臨みました。


 誠に僭越ながら、私からは(YouTubeでの放映もある中で) 「破綻した場合」と「破綻しない場合」という、二つの選択肢として発言させていただきました。 

 この事実こそが、最も周知されていないのではないか、委員会内や議会報告会での質疑・議論を通じて、そう感じていたからです。


 一つ目の選択肢、「企業会計が破綻した場合」。

生命維持の観点から、翌日から突然「蛇口をひねっても水が出ない」という事態になる可能性は低いと考えています。

しかし、皆さんが「嫌だ」と仰る、急激で大幅な値上げは避けられません。

しかも、その舵を握るのはもはや真鶴町ではなく、県や国になるのが定石です。


そうなった場合、「今後はこうしたい」「こんな広域連携をしたい」といった主体的な議論は叶わず、ただ「上からの指示に従う」未来が見えてきます。

これは、選ぶまでもない選択肢ではないでしょうか。


 それでもなお、この現実が、最も知られていない事実なのだと感じていました。


一般会計からの繰入れ(借入)という選択肢もありますが、既に繰入れは行われており、今後も定常的に行う自治体となるのかを考えた時には、税金の公平な使い方という観点から私は「違う」と感じてきた為、議論には含めませんでした。


 二つ目の選択肢が、「自らの判断で、比較的大きな値上げを行う」という、今まさに議論となっている道です。 

それぞれに複雑な思いはあるものの、委員会では最終的にはこちらをベースに議論が進んでいったと感じています。


 この二択の提示は経験豊かな同僚議員の皆さんの前で、非常に拙い発言だったかもしれませんが、 少しでも '基本のキ'として意味のある投げかけになっていれば、という思いでお伝えしました。


 ・


 そして今後、単独の自治体で水道企業会計を維持していくことは、どの観点から見ても極めて困難です。 

選挙期間中のインタビューで「県営水道に見ていただきたい」とお伝えしていたのも、そのためでした。 

しかし、県営水道の事業実態を知るにつれ、「真鶴町が受け入れてもらえる可能性は(こちらも)極めて低い」という現実も理解するに至りました。

昨日の委員会でも、複数の委員がこの点に触れていました。


 では、県営水道への合流も難しい中で、どのような形で企業会計を再構築し、どのような広域連携を目指すのか。 

議員間で考えや方向性を共有しながら、今後さらに議論を深めていくべき部分だと思っています。


 つまり、今回の料金改定案の議決が出てからが、本当の意味でのスタートなのだと感じています。



 本日のショート動画の中では「皆さん冷静にお話しされていた」とお伝えしましたが、 私自身はまた別です。

「感情的になってしまったな」と反省しています。

あれほど気をつけようと思って臨んだのに…(泣) 

これまでの言い尽くせない「こうしてほしかった」という町民としての思いが言葉尻に乗ってしまい、 本来ならもっと整理された発言ができたはずだと落ち込んでいます。

(議員になってから、ずっと反省と落ち込みの連続です。冷静沈着なスーパーウーマンになりたい。苦笑)


 結論としては、議会からの提言として、同僚委員が熟慮してまとめてくださった案をベースに、一定のバッファを持たせた形で、執行部へ意見を提出することとなりました。

 ここまで意見の違いがあった中で、議会として一つの意見に集約してくださった同僚議員の皆さんに、心から感謝しています。


 今後、企業努力として残された約20%をどう埋めていくのか、抜本改革こそが、私たち議員の仕事だと思っています。

どんな思いを抱えていようと、過ぎ去った日々を嘆いても、責めても、未来は変わりません。 

だからこそ、ただただ、がんばります。 そのために、学び続けます。



 実は、次号の議会だよりNo.90では、私が「真鶴町の水道」特集2ページを担当することになっています。 

水道事業の変遷から、今回の議会での意見のまとめまで、ようやく枠組みを組み終えたところです。 


議会だよりは「文責を出さない」ことが求められ、公の発行物として耐えうる文章構築が必要となるため、私にとってはブログよりもずーっと難しい作業です。

相変わらずウンウン唸りながら、なんとか筆を進めています。


 おそらく水道料金改定案の議決後の発刊となるため、まだ調整は続きますが、 19ページにも及んだ初めての一般質問を、たった3行に押し込めるという作業も同時進行中で、こちらも難航しています。


 他にも揉むべき懸案事項や諸々の調整を抱えており、年明け早々には臨時会と次の一般質問の通告締切もやってきます。 

「この仕事には暮れも正月もないんだな」と、改めて感じているところです。(苦笑)



 水道料金の話題が中心になってしまいましたが、昨日の委員会では、他にも執行部からの報告がありました。 


 補正予算審議で質問していた火葬場の委託費減額について、より詳しい説明をいただき、 また、陳情第2号として扱った自習室新設についても、非常に迅速な対応がなされ、 すでに町民センターと図書館で増席が行われているとのことでした。


 この町民センターの自習室については、委員会内で「まだ利用実績がない」との報告を受け、「それはいけない!」と、昨日中に現地を確認させていただきましたが、 「先週末に利用があり、今週も利用予定がある」と伺い、安心しました。

 明るく、かつ静かな環境で、勉強がはかどりそうな空間でした。

通年利用が可能となる事が示されたことは非常にありがたく、議題で上がった当日は「継続審査」と発言した私としては今後もどのように運営がなわれていくのか、ニーズにしっかりマッチできているのか、議員としてじゃなくとも'町のおばちゃん'として、若者たちに聞いていきたいなぁと感じています。


 迅速な対応へのお礼をお伝えすると、「課長が本当に早かったんです」と職員さんが嬉しそうに仰っていて、 職員同士が互いを認め合いながら仕事をしている姿に、胸が温かくなりました。

 火葬場の件についても、丁寧な資料提供とフォローをいただき、感謝しています。 


・ 


 すっかり書き忘れていましたが、昨日は委員会後に「議会大掃除」も行いました。 

私達にとって大切な職場である役場3F(議場・議長室・控室・委員会室・廊下やトイレなど)本年お世話になった感謝をこめて、しっかり磨きあげました。


私は男子トイレ担当。デッキブラシを役場からお借りしてゴシゴシしました。

実は小学生の頃から率先してトイレ掃除を選んでいました。トイレ掃除好きなんです。

 「一番、綺麗になったことが分かりやすいから」という、極めて勝手な理由です。(笑)



 また、昨日の委員会では学校建設についても説明がありました。

 L字型と決まった小中一貫校の校舎配置図の詳細が示されましたが、 セキュリティーエリアについては、もう少し先の段階での説明となりそうです。


 町民の皆さんからよく聞くのは、「建物よりも中身、カリキュラムの話をしてほしい」という声です。 私自身も強く共感していますし、そちらも話し合いが始まったと伺っています。


 本日はこの後、学校建設準備委員会を傍聴させていただくことになっています。

 教育内容とあわせて、建設費に対する考え方も含め、現段階での教育委員会・学校建設準備委員会の判断をしっかり伺ってこようと思います。


↓本日のショートはこちら!

堀あんなからの手紙 -WEB-

真鶴町議会議員の堀あんな が、 親しい人に手紙を綴るように 真っ直ぐに今の '自分' と '真鶴町に願うこと' を届けます。

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