【「議会の意思」と「議員の意思」。】2026/10/15-10/16記録

昨晩、議会報告会が終わりました。

真鶴町議会基本条例によって、年に一度以上の開催が定められている「議会報告会」が開催されました。


議員全員が集まり、議会や委員会の活動報告、そして質疑応答・意見交換を行う場です。


町内からは後援会の方々を含め、何人かの方に「行くよ!」と言っていただき、町外の主に政治関係の方々からも、事前に来訪の意をお伝えいただいていました。

実際に足を運んでくださった皆さま、ありがとうございました。


議会報告会では、町民の皆さまが議会としての活動や決定事項について、説明を受けることができます。

個人を指定して質問を受けない限りは、議会としてのお答えをお伝えする場ですので、私は「百条委員会の報告を受け、町長に対し辞職勧告などを考えているか?」という質問に対してのみ、個人として発言しています。


ブログでも、全員協議会でも発言している通り、私は現時点で辞職勧告を考えていません。

理由はたくさんあります。

ただ、その中には被害者保護のため公開できない内容や、私自身の信条に関わる部分も含まれています。

辞職勧告を強く求める質問者の方に、限られた時間と言葉でご理解いただくのは難しいだろうとも感じました。

そのため、実際に個々の事例や人に向き合い、見て、聞いてきた上で、私自身は解決策がそこにあるとは感じていないことのみ、端的にお伝えしたつもりです。


当日の動画記録もありますが、後日配信が可能かどうかは、技術的な面も含めて今後議会内で検討されていきます。

そこで今日のブログでは、簡単に内容をご説明し、公表できる範囲での私の胸の内もお伝えしたいと思います。


[議会報告会の内容]


① 自己紹介


基本ではありますが、議員全員が議席番号とともにご挨拶しました。


② 委員会の活動紹介


現在議会内にある委員会と、この1年あまりで発足・廃止した特別委員会も含め、活動内容をお伝えしました。

各委員長にご用意いただいた報告内容に沿って、当日はより詳しいご報告が該当委員長から行われました。


・議会運営委員会

…議長の諮問機関であり、会議日程の決定や条例・規則案の検討がなされたり、陳情や請願などの取り扱いを決める委員会です。


・総務経済常任委員会 ★

…議員全員が所属する唯一の委員会です。

本会議から付託を受けた事件(事件、と呼ぶんです。なんだか物騒でまだ慣れません。苦笑)を審議します。

予算・決算、議会運営委員会で取り扱いが決まった陳情・請願の審議、その他町政全般を所管します。


・広域行政特別委員会 ★

…湯河原町や箱根町など、自治体を跨いで連携している事業について所管します。

水道事業や下水道事業だけでなく、プラごみの処理や自治体をまたがる道路の状況についてなども協議しています。


・議会広報・広聴特別委員会 ★

…議会だよりまなづるの編集・発行のほか、広聴機能の拡充を目指した活動をしています。


・指定管理運用状況調査特別委員会 (1月発足ー6月廃止) ★

…町内5箇所7施設の指定管理者制度を使った運用がなされている施設について、運営・評価・選定・管理料・適正な振返りとなっているのかなどの調査をしました。


・義務教育学校建設調査特別委員会 (1月発足ー調査継続中)

…新学校建設についてのこれまでの経緯・建設料金や費用抑制の検討・仮校舎期間の児童生徒への影響を含む生活面の調査など、学校建設事業と並行して議会としてのチェック機能を果たす役割を担っています。


・真鶴町におけるハラスメント疑い事案調査特別委員会 (1月発足ー9月廃止) ★

行政組織内でのハラスメントの訴えを契機に発足し、聴取や証言をもとに内容を精査し弁護士の助言のもと事実関係の確認を進めてきました。


※★は私が所属している(所属していた)委員会です。


③ 質疑応答・意見交換


今回の質問内容は、「請願第1号(豪雨被害)」、「ハラスメント事案の調査特別委員会」にまつわるものが多かったように感じます。

時間の都合上、お一人3分までの発言時間とさせていただいたため、私はタイムキーパーを務めさせていただきました。


また、開会挨拶を議長、閉会挨拶を副議長、会進行を議運委員長が務めてくださいました。


[私自身の感じたこと]

※ここからは議会の公式見解ではなく、私個人の考えです。


① 議会報告会はこの形で良いのか


議員全員が出席すること、そして各委員長から委員会報告をすること自体は、今後も求められていくことと思います。

開催回数や質問の時間配分は、考えるべきところかもしれません。

ただ、長ければ皆さまの疑問を解消できるというものでもありませんよね。


議員個人が何を考えているのかをお伝えするには、別途そのための時間を設ける必要がありますが、それは個々の議員活動の中で補完するべきものだろうとも感じます。

ということで、「今後も個人の報告会や活動をしっかりやろう」と感じる日にもなりました。


議会の動画の配信については、当然やるべきだと考える議員と、そうでない議員が混在する可能性もあり、広報公聴委員会の中で議会全体の配信の基準に関する協議が今後行われることになっています。


② 町民の皆さまのご意見に対するお答え


上記にも書いた通り、当日は特に2つの案件に対する質問が多く続きました。

それ以外にいただいた質問も含め、私自身の考えをできるだけ記載したいと思います。

繰り返しになりますが、議会全体の考えとは異なります。


*請願第1号について


こちらは何度となくブログで触れてきていますので、詳しくは以前の投稿をご覧いただければと思います。

私自身の考えは変わらず、「不採択とすべきだった」というものです。

その点で、当日の場で議会としてのお答えに付け加えられることはありませんでした。


「なんとかやってあげてよ」という声が、行政経験者の方からも上がったことには驚きを隠せませんでした。

当日いらっしゃっていた方々のご意見が、そのまま町民全体の意思を反映するものとも限らないため、今後も、できるだけ多くの方からご意見をいただけたらと考えています。


*百条委員会の報告の受け止めについて


こちらも冒頭に記載した通り、私の中では現時点での答えが出ています。

理由の中には、口にすることでどなたかに影響を与えてしまうことも含まれています。

それを「わかってほしい」と思うのは、どだい無理な話だとも思います。


「報告書が全てです」と繰り返すことは納得感のない答えかもしれませんが、現時点では、それ以外のお答えが難しいと思っています。


町長の辞職勧告を求める声も大きかったと感じました。

決議案の提出は議会の総意がなくても可能ですので、今後、他の議員の方から何らかの決議案が提出される可能性は十分にあります。

当日の発言からは、何らかのアクションを考えている議員と、現時点では考えていない議員が、それぞれ半数程度いるように受け止めました。


今後、決議案が提出された場合には、その提案理由やご意見にも真摯に耳を傾け、さらに考えを深めたいと思います。

その上で、妥当性、公正性、公益性など、議会の10人中の1人としての責任を踏まえ、慎重に判断します。


当日話題に上がった決議についても、少し違いがわかりにくいので、以下に補足します。


・問責決議

首長の言動や行政運営について、議会として政治的責任を問うものです。

法的拘束力はなく、可決されても首長が辞職する義務はありません。

全10名出席の場合、議長を除く9名で採決し、5名以上の賛成で可決となります。

・辞職勧告決議

首長に対して、議会として辞職を求める意思を示すものです。

こちらも法的拘束力はなく、可決されても首長が辞職する義務はありません。

採決方法は問責決議と同様です。

・不信任決議

議会として首長を信任しない意思を示すもので、地方自治法第178条に基づく法的効力があります。

議員数の3分の2以上が出席し、その出席議員の4分の3以上の賛成で可決となります。

少しわかりにくいですが、不信任決議は議長も採決に加わるため、全10名出席の場合は8名以上の賛成で可決ということです。

可決された場合、首長は通知を受けた日から10日以内に議会を解散することができます。

その場合は、再び町議会議員選挙です。

議会を解散しなければ、10日間経過により首長は自動的に失職となり、前倒しで町長選挙が行われることになります。

また、解散後初めて招集された議会において、議員数の3分の2以上が出席し、その過半数の賛成で再び不信任決議が可決された場合には、首長は議会解散は選べす失職となります。


何度も申し上げている通り、これで終わり、ではありません。

議会としても、現行制度で足りてないという認識は既に示している通りです。

どのような人が加害者・被害者の疑いとして浮上しても公平に心が守られる制度作りを目指したいと思います。


*庁舎機能移転について

「

庁舎機能移転はどうなったのか?」「議会が止めているとも聞くけど?」というお尋ねがありました。

議会でのこれまでの議論を踏まえても、私個人としても、これは丁寧な合意形成と、実質的に必要な要件を兼ね備えることが重要だと考えています。

話が出ない=なくなったと捉えることも、議会が止めていると考えることも、町の未来を考えれば正確ではないと思っています。


役場庁舎の老朽化は、これからも確実に進んでいきます。

そして、町民の方への不便や職員の方の移動の影響も考慮し続けなければいけません。

 

公共施設の統廃合を考える上では、新しい学校も含めて、全体像を俯瞰して見ていく必要があります。

考え続けなければいけないし、意見を聞き続けなければいけない、大切な課題だと感じています。


*岩牡蠣や真牡蠣の養殖について


とてもとても個人的なお話ですが、牡蠣が大好きです。(鶴宝、美味しかったなぁ)

残念ながら、養殖は順調とは言えず、種を変えてトライが続いています。


しかしながら、近年の海水温の上昇や潮流の変化には、良くも悪くも「自然の力は偉大だな…」と感じざるを得ません。

上手に自然の変化と相談・共存しながら、町として産業を守ったり開拓したりする力を育んでいく必要があると思います。


*誤情報の訂正について


議会や委員会の中で、誤った情報をもとに採決が行われることがある、という趣旨の発言がありました。

(個人的には少し驚いた発言でしたが…)ここについては議長もお答えくださっていました。


まず、委員会での発言はその委員会の中で、本会議での発言は本会議の中で、正式な訂正や撤回を行うことが基本です。

その中で、現議長は個々の尊厳が傷付くことのないよう、最大限の配慮を持って、ご本人からの訂正を促す整理をしてくださっています。

「当該委員会や会議で」「本人の口から」

こうした手続きが基本となるため、第三者が一方的に訂正や撤回を行わせることは適切な議会運営ではありません。


ただ、明らかに誤った情報だと感じた場合、訂正を促す発言は休憩中などにも個人間で随時行われています。


また、私自身、「間違えた!」と思ったことは、お伝えいただいたり、自分で気付いたりした時点ですぐにお詫びし、必要に応じて正式な形で訂正や撤回をお願いすることを心がけています。

大変恥ずかしいことではありますが…自分の恥より、議会や議員としての職責を重んじたいからです。


③ その他、感じたこと


細々と全てをお伝えすることも難しいため、当日、個人的に気付いたことをお伝えします。


まず、お越しいただいた町民の皆さまの中には、多くの「怒り」を抱えて参加された方もいらっしゃったように感じました。

原動力が何であれ、直接現場に足を運び、意見を届けていただける時点で、私という一人の議員だけでは聞けない声を聞けるということになります。

その時点で、会場に訪れていただいたことに心から感謝をしています。


ちょうど直前に町民の方々とお話ししていた際、

「議会に制度や運用について何か言うというのは、調理人に対してアマチュアが『その包丁どうなのよ』と言うようなもの。漁師に『その釣り竿ダメだよ』と言うようなものだよ」

とおっしゃった方がいました。


「自分がプロになって文句を言う」「選挙に出る」「選ぶ側の町民の問題なんだよ」と、直接的な表現をされる方もいました。


議員という立場や、その責任について、ずいぶん理解を示してくださる方々がいるんだなぁと感じたのと同時に、その場ですぐにお伝えしたことがあります。


「政治のプロ」であるはずの政治家は、「皆さまの意見を聞くこと」もまた、仕事です。

ルールを学び、調査することと同じくらい、町民の皆さまに寄り添い、なぜそのように考えるのか、その意見の大元にある経験や知識を知ろうとすることまで、大切な仕事なのだと思っています。


そして私は、自分自身が政治の「中の人間」として、議会側にいても、行政側にいても、町の未来を考えて導き出す答えは同じでなければならないと考えています。

「行政の監視役」という議員の役目は、つまり「行政の行いは正しいのか」という観点で見ることだと捉えていますので、立場によって自分の判断まで変わるのはおかしい、ということになるんです。

だから議員は、行政に対して文句を言う役でも、仕事を押し付ける役でもない。


そのような意味で、私はさまざまな案件や議案について、町全体への「公平性・公正性・公益性」を重んじているつもりです。


この「議員としての観点」が、そもそも個々の議員によって違うのかもしれませんね。


そして、「議会の意思」と「議員の意思」が違った場合に、今回のような議会全体としての場では、大きく頭を悩ませることになります。


個人的に大切にしたい部分は変わらなくても、議員1人の力はとても小さなものです。

そこに打ちひしがれる夜も多々あります。(昨晩のように、苦笑)

それでも、どれほど小さな力であっても、町の未来を守りたい!とこの世界に入った時の思いは、今も変わりません。


これからも、勉強を続け、信念を大切に、一議員としての自分の責任を果たしたいと思っています。

堀あんなからの手紙 -WEB-

真鶴町議会議員の堀あんな が、 親しい人に手紙を綴るように 真っ直ぐに今の '自分' と '真鶴町に願うこと' を届けます。

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