現場100回。"全児童対策事業"を拝見しに。

 昨日は、子どもの居場所を作る新事業"全児童対策"の初めてのオープンデー(…だと私は思って居ました。こちらについては後述します。)にお邪魔しました。


 以前の行政主宰の居場所会議でかなり力を入れて走り始めるとお聞きしていたので、実際にスタートした4月から知人を介して現状を伺って来たものの、'現場はどのように運営されているのだろう?' と、拝見できる事をとても楽しみに伺いました。

 主体の健康こども課の方々だけではなく、行政の方、ボランティアスタッフの方、教育委員会の方など、町の中で働いている皆様が次々と視察にいらっしゃっていて、とても注目されている事業だという事がよくわかりました。


 この事業は、小学校1年生〜6年生が対象で、放課後や長期休みの間、親御さんが働いている時間に安心して子ども達の見守りをお願いでき、子ども達にとっても安全な居場所を作るという意味で、既存の学童クラブ、教育委員会のクラブ、民間のクラブの運営時間では’穴’となってしまった時間に、行政が門を開いておくことで機能を補完しよう!というものです。


 実際に伺ってみて、既に利用登録をしている子ども達が自ら考えた多種多様なゲームで、普段は利用していないお子さん達を多数招き入れ、いきいきと遊び回っている姿を拝見できてとても嬉しかったのと同時に、「どうなっているのだろう?」と感じる事も何点かありました。



 ここで冒頭のお話に戻りますが、私は既に小学生のお子さんがいるお母さんからご案内をいただいた事でこのイベントを知り、仕事の後に伺うことができました。


 「これは全児童対策事業の初めてのオープンデーだ!ついに見に行ける!」と、意気揚々と伺ったものの…… 

 お子さんと同じくらいの数の親御さんが説明を聞きにきているのだろうと想像していたのですが、実際には「今日なんかあるらしいよ!」と聞きつけた子ども達の '特別な遊び場' といった様相でした。 

「既に小学校へ行っている子どもを持つ親御さんと一緒に端っこでお話を聞かせていただけたらラッキーだな」と思っていた私は、自分でも '私がここにいて大丈夫でしょうか…?' と不安になる浮きっぷりでした。苦笑


 それでも、大変ありがたいことに「ぜひどうぞ」と招き入れていただけたため、意図せず沢山の関係者の方々から詳しいお話をお聞きする機会に恵まれました。


 そこで、 

・この2ヶ月は見守り側として手をあげて下さった大人の方々のスキルを育む段階だったこと、

 ・昨日の結果を持って、本格的な説明とともにアプローチしていく予定なのだということ、 (だから、保育園児の子どもを持つ母親の私にはご案内が届かなかったんだ!と理解しました) 

・課題を精査し、さらに良い事業とするための実験的な1日だったこと、

 などが理解できました。


改めて、そのような場にイレギュラーな形でお邪魔させていただき、関係者の皆様、本当にありがとうございました。


会の終わり、子ども達が親御さんへのご案内を持って帰るれるようにと、担当課の方が案内の冊子を配布していました。 そのご案内の仕方が本当に素晴らしかったです。 

「今日来てみて、ここにまた来たいな!と思った人は、おうちに帰ってこれを渡して、親御さんに自分で伝えてね」とおっしゃっていたのです。

 あくまでも、子供の気持ち、子ども主体の時間と場所の提供だという思いが、この説明の時だけでなく、会の間の対応からもみて取れました。


 担当課の皆さんの思いは、子ども達だけでなく、その場にいた大人達にも伝わっていたように思います。


 私は、この全児童策事業は、子育て世代が安心して働き、真鶴町の中で子どもを育てていくのに、とても重要な事業だと感じています。

 そして、この事業の未来は、町の未来も左右すると言っても過言ではないと思っています。

 (だからこそ、現場100回!の気持ちで、見させていただけるものは何でも見て行きたい!と思っています。)


 何度もこのブログの中で触れさせていただいたように、これまでの真鶴町では、祖父母やご親族が共に子育てを支えている、という家庭がとても多かったのだと思います。


 一方で、移住民であり、核家庭での子育てをしている私のような人間にとって、正直なところ町の子育て支援は全くと言っていいほど足りていませんでした。

もっとはっきり言ってしまうと、夕方や休日、急な病気の時などに子どもを預けられる場所が存在しないことで、仕事の選択肢は様変わりし、収入も出産前と比ではないほどに下がりました。

加えて、子ども達だけで遊びに行けるような駅や学校から近い公園や広場、猛暑の夏にも熱中症などの心配がいらない屋内の遊戯施設などもこの町には存在しません。


これほど自然豊かで、ともすれば現代の忙しない生活の中では忘れ去られてしまいそうなゆったりとした時間が今も流れる、本当に素晴らしい町なのに…

「とてもじゃないけれど、このままでは新たな子育て世代の町への流入は難しい」と感じてしまっています。 


 「子育てなんて遠い昔のことよ」と感じる老齢者の方々ですら、子育て世代の勤労とそれに伴う税収の増減によって、日々の生活の質は大きく変わるはずです。

 実は、誰一人として関係ない人はいない、それが町の子育て支援の拡充なのだと思います。


 この全児童対策事業は1年間の試策ではありますが、そういう意味では、もしかすると本当に決定的に必要になるのは5年後・10年後の真鶴町に、なのかもしれません。 


 その上で、このような保育や教育などの子育て分野、地域医療、空き家問題のような町の将来を左右する事業を、行政の方や既に努力を続けられている民間の方々だけにお任せするのも、あまりに他力本願なのではないかと感じる事が増えました。


 私にもできることがないだろうかと考えるうちに、やりたいことは日に日に増えていっています。


 具体的に他市町村の取り組みの内容を伺ったり、真鶴町でも取り入れられそうな施策の話を伺ったり、実際に自分が中に入って活動できそうなところへはご縁を繋いでいただいたり…と、相変わらず汗をかきかき動き続ける日々です。


 皆さんにご紹介できるような形になるものがどこまで作れるのかはまだわかりませんが、私なりに町の未来が少しでも明るいと思える方へ、少しずつでも前進できたらいいなぁと思っています。


 町の皆様からも、引き続き多種多様なご意見をお伺いできるととても嬉しいです。

どこかで私を見かけた時には、ぜひ一度声をかけてください!


 ←堀あんなからの手紙 -WEB- HOMEへ 


堀あんなからの手紙 -WEB-

親しい人に手紙を綴るように、 真っ直ぐに今の '堀あんな' と '真鶴町に願うこと' を届けます。

0コメント

  • 1000 / 1000