【“全員賛成”の意味 − 3月定例会を終えて】2026/3/11-3/13記録

3月12日、真鶴町議会の3月定例会が閉会しました。


 最終的に30を越える議案が審議され、議会と委員会を合わせると26時間に及ぶ長丁場でした。

さらにその裏側では、議員同士の話し合いの場が無数に続いていました。


 その結果、今回の議会で起きたことを一言で言うならば、 

「対話の末の全会一致」 だったと思います。


 今日は、そのことについて、出来る限りわかりやすく書きたいと思います。



[3月議会の主な議決]


 すべてを詳しくお伝えすることは難しいのですが、町政に大きく関わるものを挙げると次の通りです。 

・新たな教育委員2名が決定

・新教育長案が決定

・敬老祝い金は継続(廃止案を否決)

・課の再編条例は修正議決

・小林町長の減給案(34%カット)が賛成多数で可決

・一般会計当初予算が修正議決(一部については後述)

 ※敬老祝い金の代替として提案されていた「75歳以上全員に5000円」の予算は修正案でも変更されていません。

今後、物価高騰に対する助成をどのように活用するかは、執行部の判断になります。


 今回、私自身の政治姿勢が問われたのは主に次の3つだと思います。


①町長の減給案に反対

②一般会計当初予算の修正案に賛成

③一般会計当初予算への付帯決議に賛成


 昨日のショート動画もありますので、まずはこちらをご覧いただけると嬉しいです。↓


 このブログを書きながら、「自分の思いを一番伝えられるのは討論原稿かもしれない」と感じました。

定例会最終日に①②について討論していますので、各項で原稿を添付します。

 ※添付は原案のため、本会議での発言とは若干異なります。



①町長の減給案について

 小林町長の減給案については、制度上の懸念点を最後まで払拭できず、私は反対しました。


 質疑では多くの議員から質問が出されました。

私自身も、前例や他自治体の事例を参考にしながら熟慮を重ねました。

それでも、賛成できるところまで自分の中で整理することはできませんでした。


 水道料金の値上げを可決したのは、この議会です。

また、水道料金が上がり続けている背景には、何十年にもわたる町の歴史があります。


 現在の真鶴町は、首長も議会も、それぞれが試行錯誤を続けながら町政を前に進めようとしている状態です。

その中で、政治責任をすべて町長一人に帰すことが本当に正しいのか。

私はそうは思えませんでした。


 引責による減給案に両手を挙げて賛成できるのは、明確な個人的瑕疵がある場合のみだと考えています。


 なお、私は反対しましたが、残念ながら議案は賛成多数で可決しました。

小林町長の月給は任期中、およそ38万円となる予定です。


 ②③ 当初予算の修正と付帯決議


ここは、正直に言って筆舌に尽くし難い葛藤がありました。

先日のブログでも書いたように、当初予算は、いわば「全部のせ」です。

一年間の行政運営の骨格がすべて入っています。


 一つ一つの事業について「これは良い」「これはダメ」と個別に判断することはできません。

そして議員一人ひとりにも「進めたいこと」「止めたいこと」があります。

それが完全に重なることはありません。


 しかし今回、10人の議員の思いは、「このまま通さない」ことで一致したのは公な事実です。


 私にとって大きなテーマの一つは、庁舎機能の情報センター移転でした。


 私はこれまで、足の悪い方や乳飲児を抱えた保護者の方が、役場の用事で町内を行き来しなければならない現状を、一刻も早く改善したいと考えてきました。

公共交通会議の議会選任委員として、情報センター周辺の交通利便性が高くなるだろうことを予感していることも理由の一つです。


 しかし一方で、「今である理由」については制度として整理する必要があります。


 私は何度も提案を続けましたし、根拠となる「パズルのピース」を探し続けました。 それでも、同僚議員を納得させられるだけの材料は揃いませんでした。


 そんな中で組み上げられたのが、今回の修正予算案です。


修正案を作るための書類は非常に難解で、残念ながら今の私には作成することができません。

副議長が寝る間を惜しんで作成してくださいました。

過大な負担になっていると感じてきたものの、力になれるだけの実力がない事を申し訳なく思っています。

議会としてしっかり前に進む為には、私ももっと勉強しなくてはいけません。


 いつも同僚議員や委員長、議長の采配に助けられてばかりです。

支える側に回れるのはいつの日になるのだろう…個人の想いを超えて、議会の一員としての役目を全う出来るような議員になりたいです。


修正案への賛成討論は、議案9号の討論とは違い、理屈ではなく議会の思いを伝える討論にしたいと書き上げました。

修正議決を行うことで簡単に執行部との関係を損ねてしまう可能性があり、全面戦争になりかねないことを理解していたからです。

それでは、ここまで必死で考え、悩んできた意味がありません。

しっかり議論を行い、信頼関係を築くための修正だと伝わることを願いました。


 もう一つの論点だった学校建設の実施設計予算については、 議論の結果、他の要望と併せて付帯決議という形で議会の意思を示すことになりました。


 そして今回、何より大きな意味を持ったのは

 修正予算案が全会一致で可決されたこと

 さらに

 付帯決議も全会一致だったこと です。


 議員それぞれに立場があります。

思いも違います。

 それでも、 話し合いを重ね、譲れるところは譲り、譲れないところには寄り添いながら、

 最終的に全員が起立した。


 私は、このこと自体に、一つの大きな意味があると思っています。



[広報広聴委員会について]


 定例会終了後、広報広聴委員会が開かれました。

委員会の正式名称は議会広報・広聴特別委員会です。


 議会はとにかく漢字が多い。

議案も委員会名も、漢字と数字の羅列です。


 もっと身近で、もっとわかりやすく、町民の皆さんの声が届く議会にできないだろうか。

そんなことを考えるための委員会です。


 今回、私は広聴機能の改革案として提言書を提出しました。


 委員会でも概ね好意的な意見をいただき、例規(ルール)と照らし合わせながら進めていくことになりました。


 また、議会だよりNo.91の制作も始まりました


 私は共産党選出の齋藤議員とともに、本会議と委員会の要約記事を担当します。

この議会だよりの発行は5月1日予定です。 



 [最後に]


 本日のまなづる株主ミーティングで、小林町長がこう話していました。 

「役場職員は本当によく働いている。ただ、政治家側の問題でブレーキをかけてしまっている」


 度々お伝えしている通り、考え方も感じ方も、人それぞれです。

私は’’対話を諦めないこと’’が一番大事だと思っています。


生まれも育ちも全く違う人間が集まり、町を動かしています。

 だからこそ、(賛成討論でも述べたように)立場の違いを乗り越えて、相手の思いに寄り添いながら話し合いを重ねるしかありません。



 正直なところ、今の心の中は少しズタボロです。


 本会議のあと、町民の方に「ようやり切ったね」と言われた瞬間、張り詰めていたものが崩れて、思わず議場で泣いてしまいました。


 ずいぶん弱い人間だと思います。

でも、弱いからこそ、人の痛みや葛藤を受け止められる幅は持ち合わせているはずです。


 情も、恩義も、不甲斐なさも、すべて私の中にあります。


 まだまだ自分の心の弱さでで精一杯になってしまう現状から、一歩抜け出した次の世界が見たいと思っています。

だから、対話を諦めません。


 執行部の皆さんとも議会とも、ともに歩み、町民にとってのより良い未来を描き続けるために、これからも真っ直ぐ町政と向き合っていきます。

堀あんなからの手紙 -WEB-

真鶴町議会議員の堀あんな が、 親しい人に手紙を綴るように 真っ直ぐに今の '自分' と '真鶴町に願うこと' を届けます。

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